女子生徒の毒ガス被害、「許されない犯罪」とイラン最高指導者

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イランの最高指導者アリ・ハメネイ師は6日、ここ数カ月続いている女子生徒の毒ガス被害は「許されない犯罪」だと述べた。
ハメネイ師は、「もしこの出来事に関わっている人物がいるなら、そして確実にいるのだが(中略)加害者には最も厳しい罰を与えなければならない」と警告した。
同国では昨年11月以降、1000人以上の女子生徒が、学校で原因不明の体調不良を訴えている。
5日にも、少なくとも15の都市で同様の事案があったと報告された。
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首都テヘランで行われた植樹イベントでこの問題に初めて言及したハメネイ師は、司法当局と情報機関に対して「問題を真剣に追うように」と呼びかけた。
また、毒ガス被害を「深刻で許されない犯罪」と呼び、加害者として特定され有罪となった人物には「恩赦は与えない」と付け加えた。
ゴラムホセイン・モフセニ・エジェイ司法長官は、犯人には「地上に腐敗を広めた」罪が適用されると警告した。この罪状で有罪となった場合には死罪が適用される。
その上で、各州に特別法廷を設置し、「毒ガス事件についてうそを拡散し世論を混乱させた人たち」を召喚すると述べた。
当局はこの件をめぐる捜査についてほとんど情報を公表しておらず、逮捕者も出ていない。しかし、イランの「敵」が政府をおとしめるために毒とみられるものを使用していると非難している。
一方で、宗教的強硬派が女性に対する教育を止めるために女子校を標的にしているとの見方や、昨年9月に始まった反政府運動に参加した女子生徒を懲らしめるための当局の策でないかといった憶測も出ている。
柑橘類や腐った魚のようなにおい
最初の被害は昨年11月30日、イスラム教シーア派の聖地ゴムの学校で発生。女子生徒18人が不調を訴え、病院に運ばれた。
改革派のニュースサイト「エテマド・オンライン」によると、これまでにイランの31州中25州の、計127校で被害が報告された。
被害者は、体調を崩す前に柑橘(かんきつ)類や腐った魚のようなにおいがしたと報告している。
BBCのパルハム・ゴバディ記者は、被害にあった女子生徒たちが息を切らして苦しんでいる様子をとらえた動画をツイートした。

反体制派の活動家団体「1500タスヴィル」は、西部ハマダンのファテミエフ芸術学校の女子生徒が「死にたくない」と叫んでいる動画をインターネットに投稿した。
別の動画では、北部ラシュトの女性が、地元の教育当局に抗議している生徒の母親たちに治安部隊が催涙ガスを使ったと述べている。
1500タスヴィルは5日、「さまざまな都市で毒ガス被害にあった生徒25人の血液検査の結果を受け取った」、「全員の平均赤血球容積(MCV)数値が正常より低い」とツイートした。MCVは、肺から体に酸素を運ぶ赤血球の平均的な大きさを示すもの。
アフマド・ヴァヒディ内相は4日、捜査当局が影響を受けた学校で「疑わしい検体」を集めたと述べたが、詳細は明らかにしなかった。
バフラム・アイノラヒ保健相は2月28日、調査によって「軽度の毒の一種が中毒症状を引き起こした」ことが示されたと述べていた。








