女性用サッカーシューズを増やすべき 英議会がメーカーに要望、けが多いとの研究受け

Football boots

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女子サッカー選手には膝のけがが多く、男性用シューズを履いていることが一因となっている――。イギリスでそんな指摘が出ており、議会が大手スポーツ用具メーカーにこの点をただしている。

女子サッカー界では昨年、世界トップ選手20人のうち5人が膝の前十字靭帯(ACL)損傷の影響を受けた。

現在開催中のワールドカップでは、イングランド代表の複数の主要選手が、このけがが原因で欠場している。

スポーツ科学者らは、女性選手が男性選手向けに開発されたシューズを使うことで、けがのリスクが高くなっている可能性があると指摘している。この点に関しては今も研究が続いている。

昨年発表された研究では、女性と男性では足、かかと、アーチの形が異なることをサッカーシューズは考慮していないとした。

そして、女性のトップ選手らは男性用シューズを履くことで、まめやストレス骨折に見舞われているとした。

小売店が敬遠?

英議会の女性と平等に関する委員会では、アディダス、ナイキ、プーマなどの大手メーカーに対し、女性や少女向けのサッカーシューズが足りないのではないかと議員らが質問した。

メーカー側は、女性専用や性別を問わない製品に投資していると説明。ただ、小売業者が仕入れを渋ることがあり、消費者の間でも需要や認知度は低いと議員らに説明した。

キャロライン・ノークス委員長(保守党)は、委員会の聴聞に応じる小売業者がいなかったのは残念だと発言。メーカー側に対し、小売業者の行動に影響を与えるよう求めた。

また、「女性サッカー選手用のシューズの研究と製造に投資しても、女性がそのような製品に気づかなかったり、買えなかったりするのであれば意味がない」と述べた。

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なぜ少ないのか

プーマは、なぜ女性や少女専用のサッカシューズが市場に少ないのかと質問された。

プーマは、「ひとつの仮説として考えられるのは、サッカー(そして人生のあらゆる分野)における男性優位に挑戦する最善の方法は、それに真っ向から挑み、男性より能力が劣っているとみなされたり、男性とは違うとみなされたりするのを拒否することだ、という考えとともに女性が成長してきたということだ」と説明。

「このことは、女性選手が男性選手とまったく同じ色づかいのシューズでプレーし、男性とまったく同じように扱われることを望んでいた、ということに見て取れるかもしれない」とした。

委員会は、女性用シューズのいくつかは200ポンド(約3万6500円)以上すると指摘。手頃な価格にするために、どんな障壁があるのか質問した。

ナイキは、2種類のシューズを提供しており、消費者に選択肢を与えていると答えた。

IDAスポーツは、女性の足に合わせてデザインされたシューズを多数そろえており、委員会で注目された。

同社は、女性は小柄な男性ではないと主張。「女性は体のつくりが違う」ため、ユニセックスのシューズは合わないとした。

同社はイギリスではまだ、大手小売店への進出を果たしていない。